[政党・会派] [政党・会派一覧(記事リスト)]
★概要
2020年に神谷宗幣らを中心として結成された保守/カルト政党。
神谷は2007年に大阪府吹田市議に無所属で初当選した保守系政治家で、全国の保守系地方議員を結集した龍馬プロジェクトを主催するなど、政党には属さずに市民派として活動した。
2012総選挙に自民党公認で出馬して落選した後は次第にネット上に活動の場を広げ、2019年にはKAZUYAと渡瀬裕哉と共に「政党DIY」を名乗ってネット上で政党結成を表明。この時点では正式な結党を行わず、自身の主張と新党のコンセプトを訴えて支持者を集めることに注力しており、2020春に元衆議院議員の松田学や篠原常一郎などが加わって「参政党」を結成した。
政党を名乗るものの実体としては日本を良くする筋道や方法を考えるシンクタンクであると自称しており、党の最高責任機関であるボードのボードメンバーは党の意見を取り纏める役割を務めるものの、メンバーが党の方針とは異なる発言等を行うことを容認している(現在は若干異なる方針を採っている)。
ボードメンバーは代表または事務局長を兼ねているが、代表の役職は「党を象徴」する「選挙及び広報の最高責任者」であり、党大会での権限も非常に小さい一方で、神谷が就任している事務局長が「党務全般を管理」する・「議員候補を推薦できる」などの強力な権限を有している役職として実質的な党首となっている(2022参院選後は体制や規約が変更されているが基本的に同じ)。
さらに、ボードメンバーの選任には一般党員が全く関われずにボード自身が決定するという少数独裁体制が規約に明記されており、実質的な神谷の独裁体制を容認している。党本部も神谷の本拠(大阪府)に置かれている。
結党時には、地盤を固めるために国会議員を集めるよりも大量の党員を集めることを優先するとして党員のランク制を導入しており、党幹部や選挙の公認候補となるためには大量の党員を集めなければならないという方式を取り入れていた。しかし、多くの支持者を抱えるカルト系の人物が党中枢に入り込みやすかったことで、幹部や立候補予定者が公然と陰謀論を唱えるようになり、神谷もこれを許容するどころか積極的に受け入れたことで、この方針を不満とするKAZUYAと渡瀬裕哉が2021年に離党。代わりにカルト系医師の吉野敏明が共同代表となるなど、党内へのカルト系の進出が一段と進んだことから、以後は実質的にカルト政党になったと解する者も多い。一方で、保守系右派の理念が当初から変わらず掲げられているため、保守系や右翼系の立候補希望者が数多く参加しており、赤尾敏(著名な右翼活動家・故人)の姪の赤尾由美も後に共同代表に就任している。
2020/10三田市議選では初めての公認候補として多宮健二を擁立したものの、前回獲得した票の4分の1も取れずに下位で落選(前回は維新公認で当選)。しかし、ネットでの活動で次第に知名度を上げ、2022参院選直前の加古川市議選では一般には無名の公認候補が次点となっている。
2022参院選では「投票したい政党がないから、自分たちでゼロからつくる」をスローガンに掲げて全選挙区と比例区に候補者を擁立。国防などの保守右派的諸政策や陰謀論に基づくノーマスク・ノーワクチンなどのカルト的政策を主張して、ネットを中心として若者に支持を広げ、新党ながらも比例区で3%もの票を獲得して神谷が当選し、政党要件を満たした政党となった。
選挙後には規約が改正され、神谷が就いている事務局長にはボードメンバーを不信任できる党大会の構成員(支部長が兼ねている)の選任をボードの承認無しに行える権限が与えられるなど幹部の権限が強化されたことで、一般党員が党中央や神谷に意見することが事実上できなくなった。同時に共同代表制から単独代表制に変更になり、松田が代表に就任したものの、実質的には副代表&事務局長の神谷が実権を握ったままとなっている。
国政政党となったことで党公認を求める者が殺到し、各地の地方選挙に積極的に候補者を擁立。2022統一地方選では100名もの当選者を出し、県議選でも4名が当選している。その一方で離党者も続出しており、多くの者が離党理由として神谷による独裁体制と言論弾圧や党のカルト擁護を挙げている。
2023夏には松田代表が神谷と対立したことで代表とボードメンバーの辞任に追い込まれたため、結党時のボードメンバー5名のうち神谷を除く4名全員が神谷との対立で離党または党要職から去ることになった。これにより、神谷は代表に就任するとともに事務局長に留任し、規約上でも完全な独裁体制を確立した。赤尾もまた神谷との対立で統一地方選後にボードメンバーから外されており、松田の代表辞任と合わせてアドバイザーの辞任と次期総選挙での公認取り消しが発表されている。
★役員
◇結党時(2020/04)のボードメンバー
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神谷 宗幣 : (元)吹田市議(大阪府)、龍馬プロジェクト→自民 事務局長
KAZUYA : 政治系YouTuber、本名:京本和也
渡瀬 裕哉 : Tokyo Tea Party事務局長
篠原 常一郎: ジャーナリスト、共産→民主 副事務局長
松田 学 : (元)衆議院議員(維新)、た日→太陽→維新→次世代→自民
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*実質的な党首は神谷で、政治団体届出上の代表にもなっている、党本部の場所も神谷の後援会や自身の経営する会社と同じ場所
届出上の会計責任者は竹内太司朗((元)守口市議)
*2021/02にKAZUYAと渡瀬は退任が発表されている
公式には両者が別の事に忙しすぎるためだとされているが、両者共に党が陰謀論者に支配されていることや神谷の独裁体制などへの不満を理由にまもなく離党している
*2021/12/23に体制変更が発表され、松田・赤尾由美・吉野敏明が新設の共同代表に就任した
*2022/03に篠原も退任している
党が軌道に乗ったので退任したと述べている一方で党の体制を批判しており、以後は党とは距離を置いている、第一線から退いているだけで離党はしていないとも元々入党していないとも云われているが不詳
◇2022参院選時のボードメンバー
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神谷 宗幣 : * 事務局長
川 裕一郎 : 石川県議・(元)金沢市議(石川県)(民主) 副事務局長
松田 学 : * 共同代表
赤尾 由美 : 赤尾敏(右翼活動家・故人)の姪 共同代表
吉野 敏明 : 医師(カルト系) 共同代表
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*吉野は参院選後にボードメンバーから外れているが理由は不明、その後もアドバイザーとして活動している
◇2022参院選後
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代表: 松田 学 *
副代表: 神谷 宗幣 2022参院選で参議院議員に当選
事務局長: 神谷 宗幣 *
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ボードメンバー: 神谷 宗幣 *
川 裕一郎 *
松田 学 *
赤尾 由美 *
田中 義人 (元)スキー選手、(株)ニセコリゾートサービス代表
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*単独代表制へと移行
*2023/04/26に赤尾と田中がボードメンバーを辞任し、後任には統一地方選で当選した県議の高井千歳と藤本一希が就任
公式にはボードメンバーは代表・副代表の他は議員とするとしたためとするが、田中は統一地方選中に起きた岸田首相襲撃事件を自作自演だと揶揄するツイートで批判を受けて辞任を申し出ていた、赤尾も議員に席を譲るためとしているが神谷との対立が原因だといわれている
*2023/08/30に松田代表の辞任と神谷の代表就任が発表されている
党運営を巡る見解の相違から神谷副代表が松田代表に辞任を求めていたという、松田は党には残留するとされているがこの際の会見に出席しておらず詳細不明
後任の副代表とボードメンバーにはそれぞれ川と新開裕司が就任した、事務局長には神谷が留任して代表と兼任となった
◇2023神谷代表体制
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代表: 神谷 宗幣 *
事務局長: 神谷 宗幣 *
副代表: 川 裕一郎 *
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ボードメンバー: 神谷 宗幣 *
川 裕一郎 *
高井 千歳 熊本県議
藤本 一希 福井県議
新開 裕司 福岡市議
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★選挙
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2022参院選: 1/50 : 1768385.409 3.33% # 比例区得票、選挙区にも擁立
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★候補者
2022参院選
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神谷 宗幣 比例01 # *
武田 邦彦 比例02 # (元)中部大学教授(疑似科学系)
松田 学 比例03 # *
吉野 敏明 比例04 # *
赤尾 由美 比例05 # *
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他に選挙区に45候補
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*武田は党のアドバイザーになっているが、2023夏の松田代表辞任の際の記者会見で党員ではなかったことが明らかにされている
・公式サイト
コメント
コメント一覧 (2)
田中義一→田中義人氏の間違いと思われます(所属議員欄に記載はないですが倶知安町議です)
いつもありがとうございます。御指摘の通りでしたので訂正しておきます。
この記事の初稿は半年以上前のものでもあったので、ついでに他の部分も一部加筆修正しました。