新しい「さきがけ」の基本理念・基本政策

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結党時には綱領ではなく「政治理念」が発表されていたが、1998参院選前に新しい基本理念・基本政策が発表された。 これは、1998参院選後に党名を「さきがけ」に変更した後も公式サイトに掲げられていた。
★新しい「さきがけ」の基本理念・基本政策 平成10年6月2日 【前文】  わが国はこの五十年、ひたすら経済の成長拡大路線を走ってきた。国民もまた「カネ」と「モノ」が増え、くらしが変化し、経済水準があがることに満足して生きてきた。  バブルの崩壊によって、わが国経済の成長はとまった。ふたたび安定成長を取り戻すためのたび重なる努力は実を結ばず停滞はつづいている。深い霧におおわれているともいえる。国民の間にも「こんなくらしがいつまでもつづくはずがない」「モノを大切にしよう」「もう少し落ちついたくらしをしたい」という考え方が芽生えてきた。日本は、大きなターニングポイントに立っている。  こんな状況の中で、政治はいぜんとして場当たり的な経済対策に終始している。公共投資、減税、公定歩合というこれまでの景気対策のくりかえしに追われている。従来型の水平思考の延長である。与野党が、すでに破綻している財政に、さらに借金を積みあげ、子孫に負担しきれないツケを回すことになる減税の額を競いあっている現状である。  私たちは、昨年京都で開かれた地球温暖化防止会議の国際合意を注目する。温暖化という地球環境のひとつの側面からみても、これまでの経済拡大主義の彼方に、地球社会の明るい展望を見出すことはできない。すでにゼロ成長さえも覚悟しなければならない厳しい時代を迎えている。私たちは、これまでの経済拡大を基本にした国のあり方や政治を思いきって転換し、環境と調和した新しいシステムの構築を真剣に考えなければならない。落ち着いたくらしと心の豊かさに目を向け、国民一人ひとりのくらしと経済活動や国の政策の転換を率直に提起するものである。  すでにわが党は、五年前の結党時に「憲法の尊重」「非軍事的貢献」「環境重視」「民権政治」「質実国家」を主軸とする五つの政治理念を掲げてきたが、これを継承発展させながら、新たに「環境主義」「女性が活躍する社会」「連邦国家」を加え、二十一世紀の日本の進路とする。 【基本理念】 1.憲法理念の尊重  私たちは、日本国憲法の理念を尊重する。憲法がわが国の平和と繁栄に寄与してきたことを高く評価するとともに、時代の要請に応じた見直しの努力も傾け、憲法の理念の積極的な展開を図る。 2.キラリと光る国  私たちは、この国を愛する。自ら国を守る努力を堅持するとともに、再び侵略戦争を繰り返さない。政治的・軍事的大国主義はとらない。地球環境を中心に、顔の見える外交と非軍事的貢献を積極的に推進し、小さくてもキラリと光る国を目指す。皇室を尊重するとともに、美しい国土と伝統的文化を守る。 3.環境主義  環境の悪化は人類と地球の未来を奪おうとしている。もはや一刻の猶予もならない。私たちは、ここに毅然として環境主義を標榜し、環境立国を掲げる。人類は自然との調和の中でしか存在できないことを確認し、世界に先んじて環境負荷をゼロに近づける社会経済の構築に挑む。 4.質実社会  私たちは、自立と責任を時代精神に据え、社会的公正が貫かれた質の高い実のある社会を目指す。贅沢と浮華を排す。自然に対する謙虚さ、他者に対する思いやり、悪を許さない人間的強さを有した国民でありたい。 5.女性が活躍する社会  私たちは、真の男女平等の達成を目指す。政治はもちろんのこと、あらゆる意思決定プロセスへの女性の参加を進め、男女が共にその能力を発揮し、生き生きと活躍できる社会を実現する。 6.連邦国家  明治以来の中央集権官僚国家と決別し、地域に固有な歴史と自然を背景とする、多様で個性的な連邦国家の建設を主唱する。地方分権ではなく、地方主権の確立である。一つ一つの地域は「まほろば」であり、国の中心である。引き続き政治と行政と司法の着実な改革に取り組む。 【基本政策】  人は、自然との共生、環境との調和によって、健やかに真に豊かになることができる。環境主義の視点から、国のあり方を問い、内外の政策主張を見直す。 1.緑の国づくり  美しい自然環境を将来世代に引き継ぐため、温暖化や海洋汚染、環境ホルモン問題等の化学物質汚染や乱開発などにより急速に失われつつあるわが国の自然を守る。環境面からのチェック機能を高めるため、新たに「省」となる環境省の権限を大幅に強化する。 2.顔の見える環境外交の推進  経済力にみあった国際協力を進めながら、さらに環境目的税を創設し、「緑のPKO」など地球環境への積極的な国際貢献を行う。 3.緑の経済立国への転換  持続不可能な経済体制から脱皮し、環境に貢献し、環境負荷を世界に先んじて削減する産業を軸とした、環境経済立国を目指す。環境の科学、技術、産業を積極的に振興し、あわせてボランタリー・エコノミー(自発する経済)の分野に注目する。環境保全の視点に立って農林業を重視する。 4.戦争と暴力の否定  憲法の平和理念を再確認し、核、地雷、化学兵器など非人道的かつ環境破壊的なすべての暴力的手段の廃絶を目指す。 5.自衛力の保持とパシフィック・ドリームの実現  最小限必要な自衛力を認め、日米安保を堅持しながら、遠くない将来に日米中を基軸としたアジア太平洋安保の実現を目指す。 6.人間平等主義に立つ福祉社会  人権を尊重し、社会的・経済的弱者に目を向け、人間平等主義を貫く。高齢者が自立し、不安が少ない福祉社会を実現する。本格的な少子・高齢社会に対応する社会保障の構造改革を進める。 7.質実の日本と健やかな日本人  礼節と質実の日本を目標とする。学校のみならず地域と家庭の教育力を高め、心身ともに健やかな日本人を育む教育を推進する。スポーツを振興するとともに、社会の基本としての家庭や地域コミュニティーを重視する。 8.男女が共に活躍する社会  女性の教育や労働、福祉、生涯にわたる健康を保障するための総合的な施策づくりを推進するため、「女性基本法」を制定する。同時に、男女共同参画の視点から、法律や制度を見直す。 9.政治、行財政、経済改革の推進  深刻な政治不信に応えるため、再び政治改革に取り組む。「民権政治」の確立を目指す行政改革をさらに進め、財政再建、税制、経済などの諸改革を積極的に実行する。また、スモール・ビジネスに注目し、「自立創造型中小規模事業者」を振興する。深刻化する失業/雇用問題を経済政策として最大限重視する。 10.まほろば連邦国家構想の推進  明治以来の中央集権的統治システムを打破し、分権を徹底し、連邦国家への大きな国変えを提唱する。あわせて、画一的な日本から、多彩で個性的な日本への転換を図る。
*公式サイトより