院内会派は百年史による
帝国議会は当初、政党の存在を認めていなかったため、正確なデータは存在しない
公式な会派記録としては他に衆議院議員党籍録があるが百年史とは異同がある
◆会派勢力@百年史
                         03開 03終 04開 04終 05開 05解 
001. 弥生倶楽部            92   86   88   89   98   76 
002. 中央交渉部            84   90   90   92   --   -- 
003. 議員集会所            38   38   38   38   43   42 
004. 独立倶楽部            25   17   --   --   --   -- 
005. 東北同志会             9    6   --   --   --   -- 
006. 溜池倶楽部            --   19   --   --   --   -- 
007. 国民協会              --   --   **   **   **   ** 
008. 実業団体              --   --   **   **    7    7 
009. 東洋自由党            --   --    5    5    4   -- 
010. 議員倶楽部            --   --   **   **   70   69 
011. 同盟倶楽部            --   --   20   22   25   25 
012. 芝集会所              --   --   15   13   --   -- 
013. 国民政社              --   --   **   **   **   ** 
014. 井角組                --   --   **   **    5    5 
015. 東北団体              --   --   12   --   --   -- 
016. 紀州組                --   --    5    5    5    5 
017. 有楽組                --   --   --    9   --   -- 
018. 中国改進党            --   --   --   --   **   ** 
019. 政務調査所            --   --   --   --   19   19 
020. 同志倶楽部            --   --   --   --   --   21 
021. 同志政社              --   --   --   --   --   -- 
022. 同盟政社              --   --   --   --   --   -- 
---. 無所属                52   44   26   25   24   30 
------------------------------------------------------------------------------------------
欠員                       --   --    1    2   --    1 
合計                      300  300  300  300  300  300 

03: 1892(m25)/05/06~1892(m25)/06/14
04: 1892(m25)/11/29~1893(m26)/02/28~
05: 1893(m26)/11/28~1893(m26)/12/30~


★001. 弥生倶楽部
**選挙前~解散時~存続
選挙前から引き続き自由党系議員が結成した院内会派

★002. 中央交渉部
**1892(m25)/04/27~1893(m26)/--/--
選挙後に各地域毎の団体を結成していた吏党系議員が、議会開院を前に合同して結成した院内会派
しかし国民協会が結成されると多くの議員がこれに参加、これに参加しない議員も実業団体や井角組などを結成
当初は各団体共に中交との両属だったが、国民協会が独自行動を強めると分裂が進み、第4議会閉会後に消滅した

★003. 議員集会所
**選挙前~解散時~選挙後も存続
選挙前から引き続き改進党系議員が結成した院内会派

★004. 独立倶楽部
**1892(m25)/04/24~--/--
選挙後に選挙前に存在した同名会派の一部が無所属議員を加えて結成した院内会派
独立中立の立場を取ったが、選挙干渉問題での対応が分かれ解散した
所属議員は、民党系は同盟倶楽部へ、中立系は溜池倶楽部へ、などへと分散した

★005. 東北同志会
**1892(m25)/05/05~--/--
選挙後に東北関係の議員が結成
第3議会閉会と共に消滅した
この会派との関係は明示されていないが第4議会には「東北団体」の名があり実質上は同一団体か?
衆議院議員党籍録には記載が無い

★006. 溜池倶楽部
**1892(m25)/05/06~11/21
選挙干渉問題を巡る内紛から独立倶楽部の中立派が独立して結成した院内会派
第4議会を前に解体が進み、一部は同盟倶楽部に参加、残部の多数は他派と合同し芝集会所へと発展した

★007. 国民協会
**1892(m25)/06/22~解散時~存続
西郷従道ら中央交渉部の吏党系が結成した院内会派
当初は中央交渉部の社交団体だったが、次第に独自性を強め、独自会派の議員倶楽部や政社団体の国民政社を結成した
中央交渉部の解散後は単独会派として中交の多数派を引き継いだ
衆議院解散後は国民協会自体が政社となっため国民政社は解散した
次回総選挙後は院内会派名も国民協会を名乗るようになった

★008. 実業団体
**1892(m25)/06/--~解散時~消滅
中央交渉部に所属していた実業派議員が独立して結成した院内会派
当初は両属会派だったが中央交渉部の消滅により独立会派となる
衆議院解散と共に消滅した

★009. 東洋自由党
**1892(m25)/11/06~1893(m26)/12/15
大井憲太郎ら自由党の最左派が離党して結成した院内会派
民力休養貧や民労働者の保護では左派の立場だったが、外交政策では右派の立場を採った
条約改正問題が本格化すると1893年に国民協会らと共に大日本協会に参加、まもなく解党した

★010. 議員倶楽部
**1892(m25)/11/23~解散時~消滅
国民協会に所属する議員が結成した院内会派
当初は両属会派だったが中央交渉部の消滅により独立会派となる
国民協会は次回総選挙以後も存続するが、院内会派名は国民協会を名乗ることとなり、議員倶楽部の名称は消滅した

★011. 同盟倶楽部
**1892(m25)/11/23~解散時~1894(m27)/01/22
独立倶楽部の民党系が無所属議員らと共に結成した院内会派
衆議院解散後に政社となり同盟政社へと発展した

★012. 芝集会所
別名?=芝倶楽部
**1892(m25)/11/24~1893(m26)/11/19
溜池倶楽部の中立系が無所属議員らと結成した院内会派
有楽組の一部と合同し政務調査所へと発展した
芝倶楽部とする資料もあり、同一会派を指すと思われる

★013. 国民政社
**1892(m25)/11/24~解散時~1893(m26)/12/31
国民協会に所属する議員の多くが参加し結成された政治結社
衆議院解散後に国民協会自身が政社化したため解散した

★014. 井角組
別名?=井上組
**1892(m25)/--/--~解散時~消滅
中央交渉部に所属していた広島の議員が結成した院内会派
当初は両属会派だったが中央交渉部の消滅により独立会派となる
衆議院解散と共に消滅した
名称はリーダーの井上角五郎から取られたが、資料により井角組と井上組の2種類の表記がある

★015. 東北団体
**1892(m25)/--/--~12/01
東北関係の議員が結成した院内会派
第3議会時の東北同志会と同じものを指すと思われるが不詳
第4議会開院直後に有楽組へと発展した

★016. 紀州組
**1892(m25)/--/--~解散時~消滅
独立倶楽部に所属していた和歌山の議員が結成した院内会派
衆議院解散と共に消滅した

★017. 有楽組
**1892(m25)/12/01~1893(m26)/11/19
東北/京都関係の議員が結成した院内会派
政務調査所や同盟倶楽部へと流れ消滅した

★018. 中国改進党
**1893(m26)/10/15~解散時~存続
犬養毅らが結成した改進系政党
結党後も犬養は改進党系院内会派の議員集会所に残留した
1894年に中国進歩党に発展し解散した

★019. 政務調査所
別名?=政務調査会
**1893(m26)/11/19~解散時~消滅
有楽組の一部と芝集会所が合同して結成した院内会派
衆議院解散と共に消滅した
政務調査会とする資料もあり、同一会派を指すと思われる

★020. 同志倶楽部
**1893(m26)/12/04~解散時~1894(m27)/01/19
星議長の弾劾問題で星の除名を要求し自由党を離党した議員で結成した院内会派
衆議院解散後に政社として認定され同志政社となった

★021. 同志政社
**解散時には存在せず~1894(m27)/01/19~解散
同志倶楽部が衆議院解散後に政社として認定されたことを受け再組織化した政党
次回総選挙後に同盟政社と合同して立憲革新党を結成した

★022. 同盟政社
**解散時には存在せず~1894(m27)/01/22~解散
同盟倶楽部が衆議院解散後に政社として認定されたことを受け再組織化した政党
次回総選挙後に同志政社と合同して立憲革新党を結成した

★XXX. 大阪派
**不明
中央交渉部の解体後、第5議会で大阪関係の議員が結成した院内会派
百年史には記載がない